続き。(2)


店員さんが、『ネギと背脂多めの方は〜?』
「はい、そちらです」と、僕。
で、続いて運ばれてくるのは当然、僕のラーメン。
店員さんは「はい〜こちらネギ多め〜♪」颯爽とやってきた。
「…えぇっと‥ごめんなさい、僕はネギではなく、背脂多めですけども‥」と、蛸。
『はっ!すいません…!背脂だけ多めですね!ごめんなさい!』平謝りの店員さん。
や、そんなに卑屈に謝れるとなんか嫌です…。こちらこそごめんなさい。
わぁ‥なんか店にいる全員の店員さんが大きな声で次々に『ごめんなさい!』『すいませんでした!』『ごめんなさい!お兄さん!すぐ作り直すんで!すいません!』
や、もう勘弁してください‥。
金髪でアフロシャツアロハシャツで雪駄を履いてる僕がそんなにみなさんに大きな声でハキハキと謝られたら、確実に他の客は僕がヤカラ飛ばしてるアホな奴に見えるじゃないですか‥
なので、それからはもうずーっと意味もなく笑顔で。わけもなく笑顔を無意味に振りまいて誤魔化しておりました。
つーか作り直さんで良いですって。背脂を上からチョイチョイ〜っと足してくれたらええですやんか。
この店ってすげー店長が真面目やからこっちが言うても聞いてくれへんの。
でもその店長のせっかくの真面目な一生懸命な気持ちを無下に扱うわけにもいかんよな…
うん。そのあなたの真面目な気持ちこそがラーメンの味にもプラスされますよ。
でも…僕はお腹が空いてますのんよ‥むぅーって思ってたらすぐにラーメン登場。
『ほんとすいません〜お待たせしました〜!』



ええっと‥これは…


続く…


まだ続くよ…